PTA会長が挨拶をする頃の僕たち

リアル版ー大人に向けたPTA会長のはなむけの言葉

time 2025/09/14

以下のページで、卒業式の祝辞の一部となるはなむけの言葉の素材集をアップしました。

卒業式のはなむけの言葉 ― PTA会長向け参考フレーズ集
https://www.ptakaicho-aisatsu.com/hanamuke-phrase/

 
そして、ここでは、よりリアルな内容を。

以下でも触れていますが、

卒業式の祝辞~はなむけの言葉が持つ二重の意味~

はなむけの言葉は卒業生たちに向けてのものであると同時に、自分に向けてのものでもあります。

ここでは、「じつは大人が」という目線で、少々リアルすぎて、「ギクーッ」となりますが、卒業式の祝辞の文章を作るPTA会長さんの心の整理としてお伝えしたいと思います。

 

小学校卒業式

フレーズ 子どもへのはなむけ 大人に突きつけられている現実
わからないことをわかろうとする心 探究心を持って進んで 大人は「わからないことを調べる」余裕を失い、仕事や生活に追われて知ろうとしないことが多い
友だちと意見が違った日、その経験こそが社会で生きる力 違いを恐れずに学んで 大人は意見の違いを乗り越えられず、人間関係を切ってしまうこともある
できなかったことができるようになる喜び 努力が成長につながる 大人は「努力しても報われない現実」を知り、挑戦を避けるようになることがある
笑顔や元気は周りを幸せにする 笑顔で周囲を明るく 大人は笑顔を作る余裕がなく、家庭や職場で不機嫌を撒き散らしてしまうことがある
小学校での挑戦は人生の小さな始まり 新しい旅立ちを祝福 大人は挑戦よりも安定を選びがちで、「あのとき挑戦していれば」と後悔を抱える
六年間で流した涙は心を耕した 涙は未来の糧 大人は涙を流すことすら我慢し、心を固くしてしまう
今日の青空のように澄んだ心で 素直な気持ちで進んで 大人の心は雲に覆われ、澄んだ気持ちで物事を見られなくなることも多い
友と過ごした時間は宝石のように輝く 友情を大切に 大人は仕事や生活の都合で友情を手放し、孤独を抱えることもある
比べるよりも昨日の自分と比べて 自分の成長を大事に 大人は他人と比べることをやめられず、自己嫌悪や劣等感に苦しむ
反抗は成長の証。でも「ありがとう」「ごめんなさい」は忘れずに 感謝と反省を大切に 大人ほど「ありがとう」「ごめんなさい」を言えずに人間関係を壊してしまう

中学校卒業式

フレーズ 子どもへのはなむけ 大人の現実
仲間との衝突や和解は最良の教材 衝突も成長の糧 大人は衝突を放置し、和解しないまま関係を壊すことが多い
自分を知ることが一番大切な教科 自己理解を育てて 大人は自分を知るどころか、自分をごまかして生きてしまう
自分の弱さを受け入れることは強さ 弱さを認める勇気を 大人は弱さを隠すために他人を攻撃することすらある
未来を選ぶとは自分をつくり続けること 選択が自己形成そのもの 大人は「選ばなかった過去」を悔やみ、未来をつくる力を失いがち
忙しさや迷いの中でも立ち止まる勇気を 焦らず休んでいい 大人は立ち止まる勇気が持てず、体や心を壊してしまう
支えてくれた人を思い出すと孤独じゃない 感謝を忘れないで 大人は支えに気づかず孤独を深める
雨の日に傘を差し合った記憶は心を守る傘 小さな優しさを忘れないで 大人は他人に傘を差し出す余裕がなく、自分のことで精一杯になる
今日の旅立ちは星が朝日に道を譲る瞬間 新しい始まりの象徴 大人は新しい始まりを恐れ、現状維持にしがみついてしまう
失敗の痛みは希望の芽を育てる 失敗は未来の糧 大人は失敗から学ぶよりも、失敗を避ける選択をし続ける
友情の炎は揺れても消えない 友情は続いていく 大人は友情を育て続けられず、過去の友人を失ってしまうこともある

高校卒業式

フレーズ 子どもへのはなむけ 大人の現実
知識は武器、経験は地図、絆は羅針盤 これを持って社会へ進んで 大人は知識や経験を活かせず、絆を失って迷うことがある
選択に迷うときは何を手放せるか考えて 得るだけでなく捨てることも大事 大人は手放せずに抱え込み、身動きが取れなくなる
自由とは責任を背負う勇気 責任を果たして自由を得る 大人は責任に押しつぶされ、自由を失ったと感じる
失敗は成功の前提。挑戦しないことが最大の失敗 恐れず挑戦を 大人は挑戦しないことを選び、後悔を重ねる
正解が一つではない社会。自分の答えを紡いで 自分で答えを作る力を 大人は「正解探し」に縛られ、自分の答えを出せないことがある
本当の学びは教室を出た後に始まる 人生が学びの場 大人は学び続ける力を失い、現状維持に流される
今日の旅立ちは大海原へ船を出す瞬間 未来への航海が始まる 大人は荒波に耐える中で、冒険心を忘れてしまう
夢は遠い星のように道を照らす 夢が進む力になる 大人は夢を諦め、星を見上げることすらやめることがある
夢や目標がなくても大丈夫。歩きながら見つかる 焦らずに進んで 大人は夢を見失い、歩く気力すらなくなることがある
正解がない中で自分で選んだことを誇れる人に 自分の選択を信じて 大人は自分の選択を誇れず、後悔に縛られることがある

いかがでしょうか?

これら大人の目線から心の中を整理していただくことで、卒業生たちに伝えるべき内容も浮かび上がってくるのかなと思います。

しかし、上の表を見てみると、現実ってもっともっとソリッドですよね、と思ったり。

   

この記事の著者

ニーバーオフィス

2006年以来、長きにわたり祝辞・挨拶原稿の代筆を行っている会社の代表者です。このサイトではPTA会長の祝辞・挨拶について、多くのPTA会長のご助力をしてきた経験からアドバイスをしています。