PTA会長が挨拶をする頃の僕たち

PTA会長 高校卒業式 祝辞 はなむけの言葉 例文「支えと余白の中を歩む」

time 2025/09/20

例文:

これから皆さんが歩む未来は、すべてを自分の力で完璧に形づくるものではありません。
人生の道は、自分ひとりの意思だけでなく、家族や友人、そして社会の仕組みによってすでにいくつも形づくられています。そこを歩むことは、決して消極的なことではなく、むしろ人間らしい自然な歩みなのです。

ときには周囲の人に頼ってもよいのです。ときには流れに身を委ね、運の導きを受けてもよいのです。無理に背負い込み、ひとりで戦い続ける必要はありません。人は支え合ってこそ立ち上がれますし、思いがけない偶然が、新しい扉を開いてくれることもあります。

大切なのは、自分だけで完結しようとしないこと。与えられた支えを素直に享受し、余白のように訪れる出来事を楽しむことです。その姿勢こそが、皆さんの人生をより豊かにし、軽やかにしてくれるでしょう。

どうか、これからの道を、背負いすぎず、力みすぎず、一歩一歩進んでください。皆さんの前には、すでに温かなつながりと、予期せぬ可能性が広がっています。

※この例文は著作権法で保護されています。転載、参照、引用不可です。

解説:

この祝辞の核心は、「人生のすべてを自分一人で完璧にコントロールしなくてもいい」という、ちょっと肩の力が抜けるようなメッセージです。

卒業を迎える人たちって、「これからは自分でしっかりしなきゃ」「全部自分で決めなきゃ」って思いがちですよね。でも実際のところ、私たちが歩む道って、家族や友人、社会の仕組みによって既にある程度の枠組みができているんです。ゼロから全てを自分で作るわけじゃないんですね。

その「制約」みたいに見えるものも、実は心強い支えになったりします。困った時に人に頼るのも、流れに身を任せるのも、全然悪いことじゃない。むしろ、それが人間らしい柔らかさなんです。全部を抱え込まないで余裕を持っていると、思いがけない出会いや可能性を楽しむ心の余裕も生まれます。

つまり、「支えてもらいながら、余白も楽しんで生きていく」っていうのが、これからの人生を豊かにしていく大切な心構えなんだよ、ということを伝えているんです。

   

この記事の著者

ニーバーオフィス

2006年以来、長きにわたり祝辞・挨拶原稿の代筆を行っている会社の代表者です。このサイトではPTA会長の祝辞・挨拶について、多くのPTA会長のご助力をしてきた経験からアドバイスをしています。