2026/01/22
PTA会長になると、学校運営協議会の委員に任命されることがある。「学校運営に参画できる」と聞くと、何やら重要な役割を担うように思える。
だが、実際のところ、この協議会で学校運営が劇的に変わることは稀だ。では、PTA会長の挨拶において、学校運営協議会への参加はどのようなネタになりうるのか?
学校運営協議会の実態
学校運営協議会は、2004年の法改正で制度化された。保護者や地域住民が学校運営に参画するための合議制の機関であり、導入校は「コミュニティ・スクール」と呼ばれる。
建前としては、以下のような権限がある。
- 校長が作成する学校運営の基本方針を承認する
- 学校運営について教育委員会や校長に意見を述べる
- 教職員の任用について意見を述べる
だが、公立学校においては、教育委員会の方針が絶対だ。校長も、県や市という組織の中では中間管理職に過ぎない。上から降りてきた方針に反することを、校長の一存で決めることはできない。
学校運営協議会で意見を述べたところで、教育委員会の方針に反する内容は通らない。人事についても、最終的な権限は教育委員会にある。協議会の意見が反映されることは、ないとは言わないが、限定的だ。
「成果」を語るのは難しい
PTA会長の挨拶で、「学校運営協議会の委員として、〇〇を実現しました」と語れたら格好いい。だが、実態としてこれは難しい。
協議会で提案したことが実現したとしても、それが本当に協議会の力なのか、もともと学校側が考えていたことなのか、判然としないことが多い。逆に、「提案したが実現しなかった」という話を挨拶ですることもできない。
つまり、学校運営協議会への参加を「成果」として語るのは、かなりハードルが高い。
「姿勢」を語るネタとして使う
では、挨拶でまったく使えないのかというと、そうでもない。
学校運営協議会への参加は、「成果」ではなく「姿勢」を語るネタとして使うのが現実的だ。
- 「学校運営協議会の委員として、学校と連携しながら活動しています」
- 「協議会を通じて、学校の方針を直接伺う機会があります」
- 「保護者の声を学校に届ける窓口のひとつとして、協議会に参加しています」
これらは、PTA会長が学校運営に関心を持っていること、学校との連携を大切にしていることを示すメッセージになる。保護者に「PTA会長はちゃんと学校と繋がっている」という安心感を与える効果がある。
言い過ぎると空虚になる
ただし、注意点がある。
「学校運営協議会で積極的に発言し、学校運営に貢献しています」と言いすぎると、空虚に響く可能性がある。実態を知っている人ほど、「協議会でそんなに変わらないでしょ」と思うからだ。
挨拶では、謙虚に「関わっている」ことを伝える程度が適切だ。大げさに語るほどのネタではない。
まとめ
学校運営協議会への参加は、PTA会長の挨拶において、以下のように使える。
- 使える:学校と連携している姿勢を示すネタ
- 使いにくい:具体的な成果を語るネタ
- 注意:言い過ぎると空虚になる
学校運営協議会は、制度としては立派だが、実質的な権限は限られている。PTA会長としては、その実態を理解した上で、挨拶のネタとして上手に使いたい。
「成果」ではなく「姿勢」を語る——これが、学校運営協議会を挨拶に織り込む際の現実的なアプローチだ。

